【注意】
 この話はいろいろと崩壊しています。
 読むにはそれなりの覚悟を持って読んでください。
 気分を悪くされても責任は取りませんのであしからず。
 大丈夫な方はどうぞ。
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 薔薇色全開





 ルルーシュが生徒会室のドアを開けると、スザクが気持ち悪いくらいにニンマリとした笑顔を浮かべながら、ノートに何かを書いている姿が目に入った。
 正直なところ関わりたくないのだが、いったいあのニンマリ顔で何を書いているのか気になったので、スザクの隣まで移動し、聞いてみた。

「スザク、(気持ち悪いくらいのニンマリ顔で)いったい何を書いているんだ?」

「ん? あぁルルーシュ。実はある人に頼まれて、同人誌を描いてるんだよ」

「お前が同人誌? いったいどんなのを描いてるんだ?」

 ルルーシュはテーブルに置いてある原稿を覗き見る。
 そして、

「ぬあ!!」

 ピシリ、と硬直した。
 それもそのはず、スザクが現在執筆中の原稿は、

『る、ルルーシュ……。いいだろ? 俺、もう我慢できないよ……』

『や、やめろスザク!! ここじゃ誰かに見付かってしまう!!』

『大丈夫だよ、ルルーシュ。だから、ね?』

『す、スザ――――』

 薔薇色全開であった(しかもけっこう絵が上手い)。
 ピシリと固まったルルーシュに、スザクはニンマリ顔で「どう?」なんて言ってくる。

「す、スザク……。これはいったい……」

「これはいったい……って、俺とルルーシュの濃厚な禁断の愛を詰め込んだ、同人誌の原こぶりゅ!!」

 スザクが言い終える前に、ルルーシュはスザクを殴っていた。
 顔面ど真ん中、右ストレートである。
 原稿の上に突っ伏したスザクの鼻から大量の鼻血が流れ出し、薔薇色全開な原稿を赤く染めていく。
 突っ伏したスザクは、ピクリとも動かない。
 貧弱ルルーシュのどこにこんな力があるのかは謎であるが、ルルーシュはスザクに制裁を与えると同時に、原稿を亡き物にすることに成功。
 そして、

「スザク、お前のことは親友と思っていたのに…………残念だ」

 そう言い残し、目に少量の涙を浮かべながら生徒会室を出て行った。




 ルルーシュが出て行った後、1人の女生徒が生徒会室に入ってきた。
 ルルーシュやスザクと同じく生徒会のメンバーである、シャーリーだ。
 シャーリーは血を流しながら机に突っ伏しているスザクを発見し、「どうしたの!?」と声を上げながら駆け寄る。
 しかし、スザクの元に辿り着く途中、グシャリと何かを踏み、その踏んだものに目が行った。
 それは、ルルーシュが走り去る時に机から落ちた、スザクが執筆中の薔薇色全開の原稿だった。

「こ、これは!!」

 シャーリーは顔を真っ赤にしながら、その原稿に食い入る。
 次々と目に映る、ルルーシュとスザクのあ〜んなことや、こ〜んなこと。
 ブバッ!! とシャーリーの鼻から鼻血が噴出した。

「これ、スザク君が描いたの!?」

 シャーリーはスザクがペンを握っていることから、これはスザクが描いたものだと断定。
 そして、血を流しているのは、描いてる途中に興奮しすぎた為であると、勝手に妄想(事実は違います)。
 そんなシャーリーの声に、いつ意識が戻ったのかは知らないが、スザクは突っ伏したまま頭を縦に振る。

「グッジョブ、スザク君!! これ、完成したらいくら!?」

 スザクは開いた左手をシャーリーに向けて言った。

「500円です」